横綱昇進と見送り(5)

【58代】千代の富士

S56③ 11-4〇(新大関

S56⑤ 13-2〇

S56⑦ 14-1◎

新関脇から2場所で大関昇進大関も3場所で通過。直前3場所38勝、直前2場所27勝、直前実績〇+◎ 全てがハイレベル。順当な昇進。

 

【59代】隆の里

S57③ 11-4〇(新大関

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S57⑨ 15-0◎

S57⑪ 10-5

S58① 11-4

S58③ 12-3〇

S58⑤ 13-2〇

S58⑦ 14-1◎

安定した大関を経てゆっくりと大関を通過。全勝優勝後の綱取りは出来なかったが、勝ち星を1つずつ積み上げ、直前3場所39勝、直前2場所27勝、直前実績〇+◎ 順当に昇進。

 

【60代】双羽黒

S61① 10-5(新大関

S61③ 10-5

S61⑤ 12-3〇

S61⑦ 14-1△

優勝経験がないまま昇進した唯一の横綱。(戦前には優勝経験なしで昇進した横綱がいますが、昇進後に優勝しているので、生涯通じて優勝のない横綱双羽黒のみ)直前3場所36勝、直前2場所26勝、直前実績〇+△ 勝ち星はギリギリ、実績もやや不足。それでも当時は下り坂と思われていた31歳の千代の富士が1人横綱で、是が非でも横綱が欲しかった。将来性と営業政策で昇進した感は否めませんが、論外の成績ではなく、横綱不在、1人横綱の場面だとこの成績でも上がっても違和感はない。

 

【61代】北勝海

S61⑨ 12-3〇(新大関

S61⑪ 8-7

S62① 11-4

S62③ 12-3◎

S62⑤ 13-2〇

直前3場所36勝、直前2場所25勝、直前実績◎+〇 勝ち星はギリギリ、直前実績も普通、内容次第の昇進となった。昇進の決め手は「よく稽古をする」でお偉いさんの受けがよく、勝ち星は平凡、直前場所は2差の準優勝のハンデを稽古熱心で克服した昇進例となった。

 

【62代】大乃国

S60⑨ 12-3〇(新大関

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S62① 9-6

S62③ 9-6

S62⑤ 15-0◎

S62⑦ 12-3〇

S62⑨ 13-2〇

直前3場所40勝、直前2場所25勝、直前実績〇+〇 直前2場所だけみると成績が足りないが、3場所前の全勝優勝でおつりがくる成績。S62⑦場所では13〇で昇進だったが、千秋楽に負けて見送り。また、15◎と12〇が逆の並びであれば、直前場所全勝となり昇進していた可能性が高い。

 

昇進例

千代の富士 11-4〇 13-2〇 14-1◎

隆の里   12-3〇 13-2〇 14-1◎

双羽黒   10-5 12-3〇 14-1△

北勝海   11-4 12-3◎ 13-2〇

大乃国   15-0◎ 12-3〇 13-2〇

 

見送り例

大乃国   9-6 15-0◎ 12-3〇

前場所13勝ならば昇進だった。15◎と12〇が入れ替わるだけでも、全勝効果で、昇進の可能性が高い。