横綱昇進と見送り(4)

【54代】輪島

S47⑪ 11-4〇(新大関

S48① 11-4〇

S48③ 13-2〇

S48⑤ 15-0◎

学生出身で横綱になったのは現在「輪島」だけ。大関を4場所で順当に通過。直前3場所39勝、直前2場所28勝、直前実績〇+◎ 全ての成績指標がハイレベル。順当に昇進。

 

【55代】北の湖

S49③ 10-5(新大関

S49⑤ 13-2◎

S49⑦ 13-2△

当時の年少記録を次々に更新し、弱冠21歳で頂点に上り詰める。(新十両、新入幕、新三役、新大関、新横綱全て更新)大関2場所目で優勝し翌場所の綱取りを一発で仕留め昇進。ただ、直前場所の同点は1差リードして千秋楽に横綱輪島に本割で負け、決定戦で負け逆転優勝を許した。直前3場所36勝、直前2場所26勝、直前実績◎+△。勝ち星は標準、実績は抜群。特に直前場所の同点は千秋楽で1差つけていたので、同点が優勝扱いとなり、

実質連覇と同等の評価。順当に昇進。

 

【56代】若乃花(2)

S52③ 9-6(新大関

S52⑤ 13-2◎

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S52⑪ 10-5

S53① 13-2〇

S53③ 13-2△

S53⑤ 14-1△

大関の場所以外は全て10勝以上。安定した成績を挙げていた。S53③場所後は直前3場所36勝、直前2場所26勝、直前実績〇+△ 勝ち星は及第点(北の湖と同じ星)なものの、実績では優勝がなく、単純に北の湖と比較すると実績が不足していて、13勝のどちらかでもう1勝していたなら、実績の不足を補って昇進していた可能性がある。実際の昇進では直前3場所40勝、直前2場所27勝、直前実績△+△、直前3場所は吉葉山と並び当時で最高タイ。直前2場所も27勝とハイレベル、優勝はないものの連続同点は準優勝+優勝と同じ価値がある。(〇+◎は優勝があるものの1場所は優勝者よりも成績が劣る。一方連続同点は優勝はないものの、2場所連続優勝者と同成績。両者の甲乙はつけがたく、互角)優勝がないだけで過小評価されている感じがあるが、3場所40勝は見送ってはならない。

 

【57代】三重ノ海

S51① 8-7(新大関

S51③ 2-6-7休

S51⑤ 2-8-5休(関脇に陥落)

S51⑦ 10-5(特例復帰)

復帰してからは8場所連続1桁勝利、2回の負け越し。

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S53⑪ 10-5

S54① 11-4

S54③ 10-5

S54⑤ 13-2〇

S54⑦ 14-1△

大関陥落者で横綱昇進したのは、三重ノ海だけ。(現在でも) 大関復帰直後は勝ち越しがやっとの状態。昇進10場所前くらいから成績が安定し、昇進直前に爆発し横綱昇進。直前3場所37勝、直前2場所27勝、直前実績〇+△ トータルの勝ち星は標準ながら、直前2場所27勝はハイレベル、実績の不足を直前2場所の勝星で補った昇進となった。

 

昇進例

輪島   11-4〇 13-2〇 15-0◎

北の湖  10-5 13-2◎ 13-2△

若乃花(2) 13-2〇 13-2△ 14-1△

三重ノ海 10-5 13-2〇 14-1△

 

見送り例

若乃花(2) 10-5 13-2〇 13-2△

 

ここの昇進例でも直前3場所36勝以上、直前2場所25勝以上は守られている。初めて出てきたパターンとしては、直前3場所に優勝がない昇進例が2例(柏戸も優勝がなかったが、同時昇進と特例措置のため例外的な昇進なのでここの昇進例と同列には扱わない)直前2場所25勝、直前実績〇+◎の昇進例があるので、直前実績〇+△は実績では劣るものの直前2場所27勝で互角の評価となったと解釈できる。