令和6年大阪場所展望

とりあえず、先場所からの流れで書いていきたいと思います。

 

下位(前10~)

何と言っても尊富士でしょうね。先場所の内容、基本に忠実な取り口、勝ち越しは恐らく問題ないと思います。(東17、順番に当たれば前9までが対戦圏内)序盤走って、先場所のような取り組み編成で8-2から3連敗とかになってくると、二けた自体が厳しくなってしまいます。10枚目以下に、正代、御嶽海、竜電とまだ力を残しているベテランがいるので、この辺りとの直接対決がどうなるか。これは他の下位力士も同じですね。10番勝って敢闘賞を期待したいです。狼雅と北の若は2回目の入幕、何としてでも勝ち越したいところですが、圧倒的に勝てるかと言われると微妙です。勝ち越しを目指すのは、当然だとは思いますが実際に勝ち越せるかと言われると、絶対とは言えないです。ただ確率としては7-3位で勝ち越し、あわよくば2桁。頑張って欲しいです。島津海も地味ながら地力が上がっているように見えます。美ノ海も幕内に上がってからの相撲は、なんであんなに十両で停滞していたんだろうと思うくらい良くなっています。年齢的には中堅という感じですが、幕内力士としてはこれからという感じです。若手に混じって上を目指すところが見たいですね。構図的には実績対若手という感じでしょうか。

 

(中位 前9~前6)

書いてる途端にひっくり返しますが、実際には前12位までですね。ここだととにかく三役経験者がいっぱいいます。全員総当たり圏内に戻りたいはずです。まずは勝ち越し、地力的にはやはり三役経験者が上と言わざるを得ませんが、それを跳ね返すくらいに成長できるかというところも若手力士には求められそうです。この位置で走ると早い時点で総当たりを崩して割を組まれそうです。休場明けの高安、北勝富士はまずは土俵勘からだとは思いますが、そもそも強いので、初日の出来次第かと思います。(それでも高安は信用できない)金峰山と豪の山は一場所で総当たりに戻れるかどうかで、今後が違ってきそうです。よくも悪くも壁になってくれている玉鷲には脱帽です。実績その他もう十分だとは思いますが、やれるところまでやって欲しいですね。このレンジの力士の優勝争いという点だとないです。(優勝争い:13日目で圏内)

 

(総当たり ~前1)

照ノ富士の対戦圏内で区切っています。休場があれば圏内は下がります。大の里がある意味ベンチマークになりそうです。この人が初日から3連勝とかになると、にわかにざわつきそうです。ただ、連敗しても大崩はなさそうです。勝ち越しはある程度見えますが確実ではないという感じですが、まだ入門から1年、一気に上がっていくことも考えられます。王鵬・平戸海は初めての総当たり、ここで勝ち越さなくても、9敗までにとどめると自信になりそうです。ただ、平戸海に関して言うと逆に10敗はしなさそうにも思えます。(相撲が基本に忠実)前3より上だと具体的に三役が見えるので、上がれる星(前3なら10番、筆頭なら8番が最低ライン)を目指すことになると思います。が、三役の顔ぶれを見てみると、全員勝ち越して誰も上がれない、とかもありえる面子です。ここら辺は大関と自分次第のところがあります。

 

(関脇・小結)

関脇の2人についてはもう上しかないです。(大栄翔:優勝+連続関脇6場所、若元春:三役で連続2桁+3場所キャリアハイ30勝)勝ち越しでは満足できないでしょうね。大関位なら勝って当然というレベルです。少し格落ちする阿炎・錦木でも、普通に勝ち越せる感じがします。大関以上2人倒せばほぼいける計算になります。この辺までは本当に大関との差がないです。それでも下との差もあまりないので、阿炎までは序盤の下位に対する星が重要になって来そうです。(単純に上から8番目までが上位後半取り組みになります)大関霧島13勝、豊昇龍12勝、貴景勝13勝、琴ノ若13勝、関脇以下は、大栄翔13勝、若元春11勝、阿炎9勝、錦木10勝が総当たり圏内でのキャリアハイです。相対的実力差はほぼないと言ってもいいくらいですが、つぶし合いになるので、誰かが負越す可能性はありますし全員勝ち越すこともありえます。全員負け越しだけはないです。

 

大関

大関が誕生しましたが、新大関優勝、かなり難しいです。思い出せる範囲でも白鵬まで遡ります。ただ、1月場所後という点は少し有利です。(2月は巡業がないので力士の正月と言われます)調整次第ですが、1回しかない新大関の場所、不本意な成績になっても、出し切った感は欲しいでしょうね。その反面安定感は増してきているので、一気に上を狙うためにも10番は欲しいところです。貴景勝は心配ですね。怪我の回復次第で全休までありえそうです。カド番なのでどうしようもないですが、落ちてもいいくらいで行かないと、首が悪化しそうです。豊昇龍は先場所は途中休場でしたが10番勝ってるので、13勝以上ないしは優勝で来場所綱取りです。そこら辺は大関自身も意識するところだと思いますし、狙っているとは思いますが、行けるかと言われると2割という感じです。とにかく相対的実力が下位と接近しすぎていて読めないですが土俵際の強さはかなりのものです。最後に霧島。飛び石になりますが14勝なら上がると思います。難易度は1割。かなりハードル高いですが先場所の11勝が効いていて12勝以上(12勝はおそらく準優勝にはなりそうです)なら5月場所は正式に綱取りになると思います。12番勝てるかと言われると4割って感じです。

 

横綱

この人だけが最早別格という感じです。横綱で2回連覇となれば最早一流です。それを実現する力もあるのですが、やはり膝次第。序盤を無難に切り抜けられると一気に行けそうですし、先場所のように後半に逆転と色々な形が想定できる芯の強さがあります。もっと言えば周りとの相対比較で優勝ラインが下がる可能性もあるので、膝の状態次第ですが優勝に関して言えば横綱がやはり1番手でしょう。

 

(以上 2024年3月5日 記)