横綱昇進と見送り(2)

【48代】大鵬
S36① 10-5(新大関

S36③ 12-3〇

S36⑤ 11-4〇

S36⑦ 13-2◎

S36⑨ 12-3◎

関脇で初優勝を飾って大関昇進栃錦に続いての連覇昇進。大関時代全て10勝以上、直前3場所36勝、直前2場所25勝、直前場所12勝、直前実績、連覇。勝ち星は及第点、実績は連覇、直前場所12勝を補って余りある実績。この昇進が直前場所12勝での初めての昇進。ハイレベルではないものの21歳という若さ、勝ち星は及第点、直前2場所連覇。新時代を託すにふさわしい昇進。(若乃花朝潮は引退直前で皆勤がやっとこという中での連覇)直前場所の12勝は優勝した場合に限って救済される感じがある。大鵬以前の昇進は直前場所は全て13勝以上。

 

【47代】柏戸

S35⑨ 12-3〇

S35⑪ 11-4

S36① 13-2◎

S36③ 12-3〇

S36⑤ 10-5

S36⑦ 11-4

S36⑨ 12-3△

代数に逆らって、大鵬の後に記載。なぜなら大鵬より先に昇進が決まるわけがないから。直前3場所33勝、直前2場所23勝、直前場所12勝の同点。直前実績、無印+〇、これまでの昇進例と比較しても勝ち星、実績が全く足りていない。まるで大関昇進のような成績。昇進させた理由は単に昇進確定的な大鵬に対して、直前場所で同点決勝をしたことのみ。昇進直前3場所の成績に比べるとS35⑪~S36③の3場所36勝、直前2場所25勝、直前実績◎+〇、直前場所の12〇が12◎なら昇進している可能性が高い。大関時代の安定感はプラスだが、直前成績が問題外なので、そもそも単独昇進なら無理だった可能性が高い。

 

【49代】栃ノ海

S37⑦ 9-6(新大関

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S38⑤ 10-5

S38⑦ 8-7

S38⑨ 11-4

S38⑪ 14-1◎

S39① 13-2(2点差3位)(優勝大鵬全勝、準優勝平幕の14勝)

関脇で初優勝を飾って大関昇進。14-1◎の後が初めての綱取り。ワンチャンスをものにしての昇進。S39①の13無印は実質準優勝扱い。栃錦の見送り例と同じ成績での昇進。かなりムードとその時の横綱の人数によって昇進した例。直前場所の実績を問題にしなければ、直前3場所38勝、直前2場所27勝、直前実績◎+無印、特に問題のない成績。特に直前場所は上位対戦がない平幕の14勝に準優勝を阻まれた形で、総合成績では昇進が妥当。

 

【50代】佐田の山

S37⑤ 13-2〇(新大関

S37⑦ 9-6

S37⑨ 13-2△

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S38⑤ 11-4

S38⑦ 13-2△

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S39⑦ 8-7

S39⑨ 13-2〇

S39⑪ 13-2〇

S40① 13-2◎

大関時代13勝以上が6回。でもなかなか優勝できない。大関昇進前に平幕優勝1回、関脇で2回目の優勝を飾って大関に昇進。大関昇進場所に13〇を記録し、綱取りNo1候補となる。が、2場所連続で13勝以上ができなく、ワンチャンスで昇進した栃ノ海に抜き返される。佐田の山に対しては、当時の絶対王者大鵬が立ちはだかり、なかなか優勝ができなかった。昇進直前成績は直前3場所39勝、直前2場所26勝、直前実績〇+◎、全てハイレベルで昇進は妥当。13◎が13〇の場合はどうするか。意見が分かれるところ。でも、横綱で3場所39勝はほとんどの横綱が記録していないので3連続13〇でも昇進が妥当。

 

ここまでの昇進例

大鵬 11-4〇 13-2◎ 12-3◎

柏戸 10-5 11-4 12-3△

栃ノ海 11-4 14-1◎ 13-2(2差3位)

佐田の山 13-2〇 13-2〇 13-2◎

 

見送り例

柏戸 11-4 13-2◎ 12-3〇(昇進時の成績よりよほどいい成績)

 

新たな基準としては、直前場所12勝なら優勝が必要。柏戸は12勝同点で昇進したが、同時昇進なので特例。(柏戸の場合昇進時の成績は論外で、単に大鵬のライバルというだけで昇進している感が否めない)柏戸以外は直前3場所36勝、直前2場所25勝、直前場所13勝又は12勝優勝を満たしている。特に大鵬の場合は連覇で直前場所12勝のハンデを帳消しにしている。また柏戸の12〇を見送って大鵬12◎を昇進させているので直前場所は13勝または12勝優勝が必須